AEDでの生存率向上

●心症でパッチ利用者へのAED使用
狭心症という病気をご存知ですか?
狭心症とは、心臓の筋肉が酸欠状態になり胸が苦しくなる病気です。
狭心症の患者さんには、胸にパッチと呼ばれる外用薬を貼っている方がおられます。
このパッチは、皮膚を通して薬が身体の中に吸収されていくタイプのものです。
パッチには血管を広げる効果があり、狭心症の治療のために使われているものです。
たとえパッチを貼っていても、走ったり重いものを持つなどして心臓に負担がかった場合、発作が起きて最悪の場合は心停止という状態にもなりかねません。

このパッチをしている人にAEDを使用する場合は、注意しなければいけならないことがあります。
AEDのパッドを貼り付ける際に、このパッチを見つけたら必ず剥がすようにしましょう。
でも、パッチは肌色で大きさも小さいために緊急で焦っている場合には見落としてしまうかもしれません。

その場合、もしパッチを剥がさずにAEDを作動させても最悪な状態になるような心配はありません。
軽い火傷を負うか、赤くなる程度で済む場合が多いそうです。
もちろんパッチのせいで、除細動の効果に影響を及ぼすことはないそうですから、パッチを剥がし忘れたこと後で気づいても慌てないようにしましょう。 駆けつけた救急隊員へは伝えた方がよいでしょうね。

倒れてから、3分以内にAEDを使用すれば4人のうち3人も助かるのだそうです。
それを思うと細かいことに戸惑うよりも、一刻も早くAEDの使用を試みるようにした方が良さそうです。

●最後に、AEDでの生存率向上

皆さんは、心肺停止の状態で病院に担ぎ込まれた患者さんのうち、どのくらいの方々が元気に歩いて退院されるか、ご存知でしょうか?
心肺停止の時点が目撃され救急隊によって処置された傷病者全体に占める1カ月後生存者の割合は、1995年には4.3%と報告されていました。
(当時、AEDはまだ日本に導入されておらず、心停止の多くの原因である心室細動に対し、
除細動を実施することが出来るのは医師と指示を受けた救急救命士だけに限られていました)。
しかし、一般市民による、AEDと心肺蘇生法を用いた緊急処置が可能になった2004年頃から比較すると、その数字は年々向上し、2009年12月発表のデータ
によると救急搬送された心肺機能停止傷病者搬送人員のうち、心原性かつ一般市民により目撃のあった症例の1カ月後生存率は、2005年の7.2%と比較し、
2008年中には10.4%にまで向上しています。
AEDの設置台数の増加と、一般市民によるAEDを用いた心肺蘇生法の実施率の向上は、救命率の向上という実を確実に結びつつあるのです。

それでも、いざその場に居合わせた時、実際に行動できるか…という不安は、誰にでもある当然のものだと思います。
しかし、いつ誰が倒れるかは誰にも予想できません。もしかしたら、あなたの大切な人を心室細動が襲うかもしれません。
そんな万が一の時のためにも、AEDの正しい使い方、そして合わせて心肺蘇生法を覚えてください。

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